にかどくログ

読書をこよなく愛する平凡なサラリーマン。

仕事で「楽しい」と思える瞬間は必要不可欠!

今回は「仕事の思い出エピソード」について、

自分なりに書いていこうと思います。 

 

僕が仕事の思い出エピソードは、

大学生のときのアルバイトです。

400字詰め原稿用紙6~7枚分の文量があるので、

今回は目次を付けました。 

 

 

では、ここから本題に入ります!

 

塾講師のアルバイトをするに至った経緯

僕は大学生入学当初から、

とある個別指導塾のアルバイト講師として勤務していました。

 

最初は、そこの塾の生徒として1年間だけ通ったのですが、

高校卒業時に教室長から塾講師の勧誘を受けて、

僕に声がかかることに驚きつつも、

素直に引き受けました。

 

僕は人に教えられるほど頭が良いと思ったことはありません。

でも、自分が通った塾に何かしらの恩返しがしたいと思いがあったので、

塾講師になりました。

 

塾講師になる上で、不安はありました。

需要のある理数系の科目は、中学生のときから苦手だったので、

自分に講師ができるのかという不安が確かにありました。

もし中学生に数学を教えることになったら、どうしよう。

数学が苦手なのに大丈夫なのだろうか。

そういう不安を抱かずにはいられませんでした。

 

生徒との対立

そんな中、僕が担当することになる生徒が決まります。

中学3年生のヤンキー気質の高いA君でした。

そして、科目は数学……。

不安が現実になってしまったのです。

 

授業をしていくと、

A君は中1の数学すら理解できていないことがわかりました。

でも、それをA君は全く気にしていませんでした。

寧ろ「勉強なんかしたくねーっ!!」という雰囲気で

毎回塾に来ていました。

 

僕はというと……。

苦手な数学なので、授業前に教える内容を予習して

毎回の授業に臨んでいました。

そして、講師として給料を貰う以上、

何としてでも勉強を理解させなくてはいけない。

その想いで生徒に指導していました。

 

その結果、どうなったか。

生徒と僕は対立し、言い合いをするようになりました。

 

こうなってしまうのも無理はありません。

A君は「勉強したくない」のに親から「勉強しろ」と言われて、

無理やり入塾して通っているのですから。

このときの僕は、A君に寄り添うのではなく、

A君の親と同じ立場になっていたのです。

 

そして、僕は勉強を教えることに対して、

さらに不安になりました。

 

教室長からのアドバイス

このままでは勉強を教えることができないと感じたので、

教室長に相談してみると意外な答えが返ってきました。

ディズニーランドに来たみたいに楽しませてみましょう

 

勉強をしないのはそもそも楽しくないから。

その意識を変えさせない限りは、勉強に集中してくれるはずがない。

僕は根本的な問題を解決しようとしないまま、

ただ機械的に勉強を教えているだけだったということに気付きました。

 

他愛もない話で盛り上がる

そのアドバイスを貰ってからは、

僕は勉強を教える時間をかなり短くして、

生徒と会話することに重点を置きました。

A君が興味を持っていることで僕が知らなかったことを教えてもらったり、

雑学をお互いに披露したり。

90分授業のうちの60分は、そういう話で盛り上がりました。

 

「そんなんで大丈夫なのか」って心配になると思いますが、効果は抜群でした。

長い時間話していると、気持ちが満たされるようで、

机に向かってくれるんです。

「しょうがないから勉強してやるか」と思わせられれば

半分成功です。

 

自分でも問題を解いてみる

あとは勉強を教えるだけ。

相手は中3でしたが、

僕は中1の計算問題から一緒に解いていきました。

 

テキストには解き方が載っているのですが、

どういう経緯で答えに辿り着いているのかを

実際に自分も解きながら教えました。

 

最初のうちは苦戦していましたが、

解き方を理解すると、

「わかった!」と嬉しそうに声を出して筆を動かすようになったのです。

そして、問題に正解するとさらに嬉しそうな顔をしていました。

それからは意欲的に勉強するようになりました。

生徒の意識を変えることができて、本当に良かったと思いました。

 

A君が無事に高校生になれたときは安心しましたし、

人生の第一分岐点に関与できて良かったと思いました。

 

気付いたこと

A君を見ていて気付いたのは、

昨日できなかったことが今日できるようになっただけで

意識は変わるということです。

 

できなかったことが少しずつできるようになることで、

自信が生まれていくんだなと思いました。

 

事実、自分も勉強を教えられるんだという自信が付きました。

 

塾講師のアルバイトを続けられた理由

結局、

僕は大学卒業後半年まで塾講師のアルバイトを続けました。

ただし、数学よりも英語・国語・社会を教えることが中心になりました。

(大学卒業後まで塾講師のアルバイトをしていた理由は追々書きます。)

 

授業のスタンスも、一切変えることなく、

生徒との会話に重点を置きました。

(会話は物凄く苦手です。が、専門分野の話だとめちゃくちゃ喋りました。)

 

ガンプラの話を50分近くしているということもありました。

自分の好きな小説や刑事ドラマを熱く語ったことで、

生徒に好きが伝染して、生徒も小説を読んだり刑事ドラマを観てきてくれました。

そして、授業で熱く語り合うようなときもありました。 

もちろん、勉強もしっかりと教えていきました。

 

いま思えば、このアルバイトを続けられたのは、

生徒が楽しそうに勉強している姿を見るのが好きだったからだと思います。

そして、僕自身も勉強を教えることに楽しさを見出していたからだと思います。

 

どんな仕事でも楽しいと思える瞬間がないと、

なかなか続けるのは厳しいなと今になってようやく分かりました。

 

仕事は辛くて当たり前だと言われそうですが、

辛いだけでは続けるのは無理だと思います。

 

仕事を続けるには、楽しいと思える瞬間があることが

必要不可欠だと思いました。

 

本当に塾講師という経験は心に残るものです。

この経験や気付きを大切にしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

転職nendo×はてなブログ 特別お題キャンペーン #しごとの思い出