にかどくです。
今回は映画の感想記事です。
とは言っても、最新作の感想記事ではありません。
僕が今回観た映画は、『劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』です。
そう、バリバリの特撮です。
そして驚いたのは、2001年公開の作品だったということです。
「ウルトラマンコスモスってそんな前のウルトラマンだったっけ?」としみじみ思いました。
当時僕は小学2年生ぐらいでしたが、映画館に行ってまで観ていました。
(父親がそもそもウルトラマンが好きなので、嫌な顔せずに連れて行ってくれました。)
幼稚園を卒園すると大体ウルトラマンを卒業している傾向があるようですが、僕は一切卒業しませんでした。
だから、「まだウルトラマンを卒業してないの~」とクラスメイトに弄られたことがあります。
『ウルトラマンティガ・ダイナ&ガイア 超時空の大決戦』のツトムくん状態です。
(ツトムくんよりはとても軽い弄りです。)
でも、好きなものを他の人が弄るからという理由で辞めるのも変な気がしたので、卒業する気は一切ありませんでした。
(後付け感が半端ではないですが、いまのいままでウルトラマンを卒業しなかったのは事実です。)
今になってみるとウルトラマンを卒業しなくて良かったと思います。
なぜなら、ウルトラマンには考えさせられることが多いからです。
前置きがかなり長くなってしまいましたが、まずは『劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』の概要を紹介します。
概要
皆既月食を観測するために森林公園でキャンプをしていた小学5年生の少年・春野ムサシはバルタン星人との戦いで傷付いたウルトラマンコスモスと出会います。
持っていたキャンプ道具で光を集めたムサシはコスモスを回復させ、その勇気を称えられて輝石という鉱石をコスモスから託されます。
ウルトラマンに会ったことを嬉々として家族やクラスメイト達に話しますが、誰にも信じてもらえません。
その矢先、遺跡公園に伝説の薬使獣・呑龍(ドンロン)が出現。
しかし呑龍が出現したのは、自らの科学力によって破滅してしまった故郷の星を捨て、地球移住計画を目論むバルタン星人の仕業でした。
バルタン星人に怯える人が多い中、ムサシは理解し合えばバルタン星人との共存も可能だという考えを持っていました。
数日後、バルタン星人は人類に対して宣戦布告を行い、攻撃を開始します。
地球や宇宙の謎、宇宙人と地球人の問題に取り組むボランティア調査サークルのSRCが平和的解決を臨むものの、防衛軍国家緊急部隊シャークスの邪魔により事態は悪化していきます。
感想(※ネタバレ含む)
久々に本作を観て、改めて良作だと思いました。
本作は、相手を理解することの大切さを強く訴えている作品だと個人的に思います。
このバルタン星人は自らの失敗によって故郷の星を滅ぼしてしまい、移住先を探していました。
そんな中で見つけたのが地球でした。
地球からは観測用の電波が発信されており、それをバルタン星人は「招待」のメッセージだと捉えました。
しかし防衛軍国家緊急部隊シャークスの参謀であるシゲムラは、バルタン星人を排除しようと動き始めました。
理由としては、人類の脅威になるかもしれないからだと思います。
ではなぜ脅威になるかもしれないと考えたのか。
一番根底にあるのは、相手を全く知らないからだと思います。
ちなみに作中のバルタン星人はこのような見た目をしています。
もし僕の前にこんな姿をした宇宙人が現れたら、怖いと思ってしまいます。
でも、この「怖い」という感情は相手を知らないからこそ出てくる感情だと思います。
例えばもしこのバルタン星人と言葉が通じ、「地球を綺麗にするためにやってきた」と言われたらどうでしょう?
少しは印象が変わりますよね。
だから人間がやるべきことは、廃月を奇襲することでもバルタン星人を攻撃することでもありません。
真っ先にバルタン星人について理解し、共存できるかどうかをお互いに考えていくことが必要だったのだと思います。
少なくとも、SRCやムサシはバルタン星人との問題を平和的に解決しようという意思を見せていました。
しかし、自分たちの生活を脅かされることに恐怖を覚えた人たち(主にシャークス)は平和的に解決するというカードを自ら放棄してしまいました。これは人間側の怠惰であるような気がしました。
ムサシやSRCのように、相手のことを理解しようとする努力をすれば、バルタン星人と戦う必要なんてなかったのだろうなと思います。
結局、このバルタン星人はコスモスに勝てないことを悟り自爆してしまいます。その際、涙を流しておりきっと廃月にいる自分の子どもたち(チャイルドバルタン)の行く末が心配だったのかもしれません。
バルタン星人は子どもたちだけでも地球に移住させたかったのかもしれないと考えると、とてもやるせないです。
ちなみに……
『ウルトラマン』の第2話「侵略者を撃て」も話の内容は『劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』とほぼ一緒です。
(劇場版はこの「侵略者を撃て」をベースにしていると思います。)
『ウルトラマン』に登場するバルタン星人も、故郷の星を核実験によって滅ぼしてしまいました。
そして、宇宙旅行中に見つけたのが地球でした。
このとき、人間がバルタン星人に歩み寄っています。
科学特捜隊のハヤタ隊員は「地球の法律や文化を守ることができるのなら、移住は不可能ではない」というようなことをバルタン星人に言っており、バルタン星人も人間の考えを尊重していました。
しかし、予想以上にバルタン星人の数が多かったため、火星への移住をハヤタ隊員は提案しました。
(母船の中にミクロ化されたバルタン星人が20億ぐらいいたらしいです。)
人間の考えを尊重しているバルタン星人は、火星への移住という提案を受け入れませんでした。
なぜかというと、火星にはバルタン星人が苦手とする物質であるスペシウムが存在していたからです。
人間は知らないうちにバルタン星人を死に追いやってしまっていたのだと思います。
でも、バルタン星人もスペシウムのことを人間に伝えていれば、火星への移住という提案をしなかったかもしれません。
お互いに理解が足りていなかったことが、この話からも読み取れると個人的には思いました。
最後に
今回は『劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』の感想記事を書いていきましたが、いかがだったでしょうか?
公開当時は既にウルトラマンコスモスがテレビ放送されており、物語の時系列で混乱するお子さんは少なからずいたようです。
観る順番としては『劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』→TVシリーズ『ウルトラマンコスモス』→『劇場版 ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』→『ウルトラマンコスモスVSウルトラジャスティス THE FINAL BATTLE』となっています。
この順番で観ることで『ウルトラマンコスモス』の世界観を楽しめると思います。
『ウルトラマン』シリーズはどの作品もメッセージ性が強いので、大人こそが観なければならない作品だと個人的には思っています。
道徳の教材にも十分すぎるほどなると思います。
以上、『劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』の感想記事でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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