にかどくログ

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【長江俊和/掲載禁止】読了!

みなさん、こんにちは!

にかどくです。

 

今回は『掲載禁止』という小説を読了したので、

こちらの感想を書いていきたいと思います。

こちらは2回目の読了となります。 

 

掲載禁止 (新潮文庫)

 

今回はこの構成で進行していきます!

 

著者紹介

本作の著者は長江俊和さんです。

以前もご紹介させていただきましたが、

『放送禁止』というフェイクドキュメンタリー

作った方です。

フジテレビで過去に不定期に放送されていた

eveのすべてという作品も

この方によって製作されたドラマのようです。

(ちなみにYouTubeで視聴できます。)

 

著者の詳細は以下をご覧ください。

1966年大阪府生まれ。映像作家、小説家。

深夜番組「放送禁止」シリーズは数多くの

熱狂的なファンを生み出した。

自身の監督により映画化もされ、これまで3作が

上映されている。

2014年には『出版禁止』(新潮社)を刊行した。

他の著書に『ゴーストシステム』(角川ホラー文庫)、

『放送禁止』(角川学芸出版)がある。

 

『掲載禁止』(長江俊和)(2015年・新潮社、著者紹介より) 

 

最近では角川書店より『恋愛禁止』という小説が

発表されているそうです。

 

本作の概要

『掲載禁止』は、5つの短編によって構成されています。

5つの短編のタイトルは以下になります。

  • 原罪SHOW
  • マンションサイコ
  • 杜の囚人
  • 斯くして、完全犯罪は遂行された
  • 掲載禁止

それぞれの短編作品の概要を

ネタバレしない程度に紹介します。

原罪SHOW

ネット上で話題になっている

「人の死を見ることが出来るツアー」に

参加したテレビ局の女性。

女性は衝撃的なシーンを目撃し、

ツアー主催者にコンタクトを取ることに……。

 

マンションサイコ

秋庭祥子が元交際相手である鈴木亨の自宅で

住人のように生活する。

亨が帰ってくる前に祥子は、自分の家に戻っていたが、

亨の側にいたいという衝動に駆られ、

天井裏で生活することとなる……。

 

杜の囚人

兄妹の孝雄と美知瑠は別荘を訪れた記念として、

ビデオカメラで2人の生活を撮影していた。

そんな中、別荘の庭で黒い飛沫のある石を

美知瑠が見つける。

それ以降、兄の孝雄の様子に変化が生じる……。

 

斯くして、完全犯罪は遂行された

主人公と以前付き合っていた希和子が、

画家の卵である倉田ワタルと交際をやめて、

主人公の元に戻ってきた。

しかし、希和子にはある計画を

主人公に悟られること無く遂行していた……。

 

掲載禁止

丘直子は

「品格を守る会」の実態を調べるため、

会を主宰する、タナカと名乗る人物に

密着取材していた。

取材中に「品格を守る会」の事務所をタナカと

訪れるが、そこで戦慄の体験をすることとなる……。

 

感想

どの短編作品を読んでも、

人間が怖いというのを感じずにはいられません。

 

僕のお気に入りの短編作品は

『斯くして、完全犯罪は遂行された』です。

 

これは本当に恐ろしいです。

希和子が主人公の元に帰ってきたのは良いのですが、

その理由が想像を超えるものでした。

 

そして、その計画を立てた黒幕も意外な人物でした。

「えっ、この人が計画したんじゃないの?」

驚くと思います。

希和子はある計画を立てた人の話をちらほらしてますが、

スリードさせられます。

ただ、文章の一つ一つを注意深く読むことで、

結末に至る前に黒幕の正体がわかるかもしれません。

 

『杜の囚人』に関しても、

人間の恐ろしさを発揮しています。

最初は仲睦まじい兄妹の様子が描かれているのですが、

あるときを境に兄妹の仲は悪化していきますし、

何よりこのビデオ撮影の趣旨が凄いです。

そして、最後にはあのような結末が待っているとは……。

こんなことが現実に起きないことを祈ります。

 

『原罪SHOW』、『マンションサイコ』、『掲載禁止』も、

文章一つ一つを注意深く読めば、

違和感を覚えると思います。

文章のレトリックが本作でも凄いです。

真実に辿り着くためのヒントが

至る所に散りばめられています。

だから、注意深く読んでいかないと

真実を見落としてしまいます。

 

でも、

注意深く読まないのも個人的にはおすすめです。

なぜなら、真実がわかったときに

 

騙された感を満喫することもできますし、

恐怖することができるからです。

 

それに、真実を拾う為にまた、

本作を読み直すという楽しみも

味わえると思います。

 

また、いろんな方がブログで

謎を解き明かしているので、

読了後に謎を解明しているブログを

読んで、本を片手に答え合わせを

するというのもなかなか面白いです。

 

最後に

今回は長江俊和さんの『掲載禁止』の

感想を書いていきましたが、いかがだったでしょうか?

 

文才のないド素人の僕が言うのも大変おこがましいですが、

長江さんの作品は文章のレトリックが

本当に巧みだと思います。

 

そして読了後の騙された感がとても清々しいです。

禁止シリーズに見事にはまってしまったんでしょうね。

 

僕は、ハードカバーで読んだのですが、

文庫本とハードカバーではどうやら

表表紙が違うようです。

文庫本の表表紙は、カメラが5台あることから、

5編の短編小説を表しているのだろうと思います。

装丁にも遊び心があります。

 

騙された感を味わいたい方に、

おすすめできる一冊です!

 

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

 

掲載禁止 (新潮文庫)

掲載禁止 (新潮文庫)

 

 

 

『出版禁止』の感想記事はコチラ☟

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★2021/4/9追記★ 『出版禁止 死刑囚の歌』の感想記事はコチラ☟

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